こ歯周病は、歯と歯ぐき(歯肉)のすきま(歯周ポケット)から侵入した細菌が、歯肉に炎症を引き起こし、
さらには歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてグラグラにさせてしまい歯が抜け落ちる病気です。
その歯周病ですが、最近では、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞の原因になるということがわかってきました。
他にも、糖尿病や肺炎、また妊婦では早産などの原因にもなります。
特に65歳以上の高齢者では、歯周病菌が誤嚥により肺に入り込んで肺炎を起こす、すなわち誤嚥性肺炎で亡くなる人が急増します。
このようなことから、歯周病は「Silent Killer(沈黙の殺し屋)」とも言われています。
アメリカでは、1990年代に「Floss or die!」(フロスで歯をきれいにするか死を選ぶか?!)という歯周病予防のキャンペーンスローガンがありました。
歯磨きしないと歯周病になる、歯周病になると、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎などを引き起こし、死に至る。それこそが「Floss or die!」と言われる理由です。
お部屋のほこりが隅っこにたまるのと同じように、口の中も汚れは隅っこにたまります。
すなわち、歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間といった部分に歯垢(プラーク)という汚れがたまるのです。
歯と歯ぐきの境目は歯ブラシを斜めに当てることによって除去することができますが、歯と歯の間にはなかなか歯ブラシが入りません。
そのため、デンタルフロスや糸ようじ、歯間ブラシといった補助的なものを使うことによって歯と歯の間の歯垢(プラーク)を取ることが、虫歯や歯周病の予防には大切です。
みなさんも毎日歯磨きとフロスをして、
さらに定期的なクリーニングと検診を受けて、
歯と歯ぐきの健康を保ちましょう!